葬儀社との打合せには、喪主や世話人代表、また都合がつけば僧侶や牧師といった宗教者も交えて行うとスムーズに進めることができます。
打ち合わせる内容は、次のような事柄です。
①宗教、宗旨
②個人葬か社葬、団体葬か
③密葬か、本葬か
④祭壇か式場の設営の規模
⑤葬儀社にしてもらう事柄の確認
⑥見積りの確認
故人の意志や弔問客の人数、香典などを考慮して無理のない予算を組みましょう。
一般的な葬儀に必要な費用の内訳はだいたい次のようになります。
戒名を頂く場合の謝礼は、通夜や葬儀の読経料と合わせ、葬儀後にお布施として僧侶や寺院に渡します。戒名料は一律の決まりがあるわけではなく、院号や位号によって相場があり、それぞれ金額が異なります。金額が不明のなときは菩提寺に聞けば教えてくれますので、確認してみましょう。
仏名は宗派によって呼び名が違います。天台宗や真言宗、曹洞宗は戒名といい、浄土真宗は法名、日蓮宗は法号と呼んでいます。
●宗派、位別 仏式葬儀をした場合の御布施例
天台宗・浄土宗・真言宗・曹洞宗・臨済宗 (戒名料+御経料) |
〇〇〇〇信士 〇〇〇〇信女 50万円位 |
〇〇〇〇居士 〇〇〇〇大姉 70万~100万円位 |
〇〇院〇〇〇〇信士 〇〇院〇〇〇〇信女 100万~150万円位 |
〇〇院〇〇〇〇居士 〇〇院〇〇〇〇大姉 150万~200万円位 |
浄土真宗 (戒名料+御経料) |
釋〇〇信士 釋〇〇信女 40万~50万円位 |
〇〇院釋〇〇信士 〇〇院釋〇〇信女 80万~150万円位 |
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日蓮宗 (法号料+御経料) |
〇〇〇〇信士 〇〇〇〇信女 40万~50万円位 |
〇〇院〇〇信士 〇〇院〇〇信女 60万~80万円位 |
〇〇院〇〇〇〇信士 〇〇院〇〇〇〇信女 100万~120万円位 |
〇〇院〇〇〇〇居士 〇〇院〇〇〇〇大姉 150万~200万円位 |
平均的な戒名、法名、法号料 | 約10~20万円位 | 約20~30万円位 | 約50~100万円位 | 約100万円位~ |
健康保険や年金等の加入者が亡くなったとき、葬儀を行った遺族に一時金(埋葬料等)が支給されます。国民健康保険の場合は、故人の所在地の市区町村役所の国民健康保険課(葬祭費の額は市区町村が個別に定めている)、会社員の場合は勤務先を経由して管轄の社会保険事務所または健康保険組合に問い合わせます。労災保険からも一時金が支払われます。手続きをとる際には、保険証・死亡診断書・葬儀費用の領収書・印鑑・埋葬料(費)請求書等が必要です。なお、請求には期限が定められているので、それぞれ確認が必要です。
葬儀当日お世話になる火葬作業員や霊柩車、ハイヤーやマイクロバスの運転手さんたちに渡すのが心付けです。通夜からいろいろ取り仕切ってくれた世話役の方やお手伝いしてくれた方にも、葬儀終了後に食事などでもてなし、労をねぎらいながらお礼をします。「寸志」や「御礼」と表書きをし、現金を包むのが一般的。金額は状況によって異なることもありますから、葬儀社の人に相談して決めましょう。
悲しみにくれる遺族に代わって葬儀を取り仕切るのが世話役といわれる人。葬儀には多くの人の協力が必要になります。喪主や遺族は主に弔問客への対応に当たり、実際の葬儀の進行は世話役が仕切ります。世話役は近親者や親しい交流のある友人、会社の関係者や近所の人などにお願いします。世話役代表が決まったら、さらに会計、受付、案内などの世話役も決めておきます。
弔辞は故人が生前親しくしていた人、恩人などにお願いします。これらの方々からの弔辞は故人の思い出を語ることでもあり、何よりの供養となります。依頼に当たってはあらかじめ弔辞にとれる時間を進行係に確認しておき、どの程度の長さの話にしてほしいかを伝えておきます。
葬儀の顔となるのが遺影と祭壇です。祭壇は宗教によって形式が様々なので、世話役代表や葬儀社に相談して決めることが大切です。祭壇は葬儀社が用意するのが一般的で、遺影、位牌、枕飾り一式、供物、供花などを並べ、祭壇の前に棺を置きます。
仏式では香典や弔電は祭壇の前に置かれた台の上に、棺の方に正面を向けて並べます。故人の愛用品などは遺影の下に並べます。花や供物は故人と縁の深い人に贈られたものから順に。
遺影は故人の面影を偲ぶ象徴的なものです。生前の元気だった姿や故人の人となりがうかがわれるものが最適です。故人が気に入っていた写真があれば、それを使うのがベストですが、なるべく最近撮影したものから選んであげたいものです。写真は背景を変えたり、服装を違うものに加工することもできます。葬儀社に相談してみてください。
悲しみを表す喪服を身につけるのは故人に対する礼儀でもあり、遺族は通夜から葬儀、告別式まで喪服を着用します。
◇正礼装と準礼装
遺族は男女とも通夜、葬儀、告別式を通して正礼装着用が原則です。喪服の持ち合わせがない場合、準備が間に合わない場合などは葬儀社が貸衣装を手配してくれるので相談するとよいでしょう。
和装と洋装で格の違いはありませんが、喪主が準礼装なのに、世話役代表が和装の正礼装ではアンバランスです。よく相談し、同格の装いを心がけましょう。
◇女性の装い
和服の正礼装は染め抜き五つ紋付きの黒羽二重に黒帯を合わせます。
洋装なら黒のワンピース、アンサンブル、スーツなどが一般的。夏でも襟の詰まった長袖が原則で、スカートは膝が隠れるものを。光沢のある生地や派手なものは避けましょう。
アクセサリーは結婚指輪以外は基本的につけません。ただし涙を表すパールのネックレス(一連)やイヤリングは許されます。メイクはなるべく薄く、清楚な感じにしておきましょう。
◇男性の装い
和服の正礼装は黒地の染め抜き五つ紋の着物と羽織、袴です。洋装なら黒のモーニングが正式な礼装ですが、昼間の礼服なので、通夜や夜の葬儀では準礼服のブラックスーツに黒のネクタイを着用します。もちろん昼間、ブラックスーツを着用してもさしつかえありません。
喪章について
喪主や遺族、世話役など、遺族側の人は「喪章」をつけます。腕章型のものとリボン型のものがありますが、弔問客から見て喪章を身につけた人は遺族側という印になります。
葬儀について、気になっていること、不安に思っていること、なんでもご相談頂けます。
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